HSシリーズからの転機：エレクトーン関連情報

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HSシリーズからの転機

廃棄されたり、家の片隅でほこりをかぶった中古エレクトーンはたくさん存在しているのではないでしょうか？
みんな、それぞれの時代で最先端の技術を持って持って演奏者や生徒へ電子オルガンの素晴らしさを伝えてきたと思います。

大昔、真空管式のアンプを搭載したハモンドオルガンが主流でしたが、1959年にYAMAHAがトランジスタのアンプを搭載したエレクトーン（登録商標）を発売しました。
もう半世紀に達する、歴史ある電子オルガンというわけですね。
でも、50年ほどの間に機能変更や新技術が採用され、少しずつ変化し続けてきました。

当初は、奇数の倍音しか含まないという矩形波のうち非対称矩形波を採用してトーンレバーにより音色を変化させるという方式でした。
昔、小学校などでレバーがたくさん付いたオルガンを見た事があると思います。
今でも古い公共ホールやホテルの宴会場の隅に追いやられた状態で見かける事はあるかもしれません。

そして、1983年のFSシリーズより当時流行ったシンセサイザーにも使用されていたFM音源が採用されるようになりました。
さらに1987年のHSシリーズではFM音源のエディットが可能となり、リズム音源のみですがAWM音源（YAMAHA独自規格）を採用。
HS-8についてはAWM音源ボイスを数種類選択可能でした。

このHSシリーズでは、これまでとは違ったより生楽器に近い音色で当時初めて聴いた時は感動したものです。

HS-8に取り付け可能なセカンドエクスプレッションペダルでギターのチョーキングなどのニュアンスも演奏に取り入れる事ができ、本当に初めて聴いた時は目から鱗でした。

RAMパックカードには、レジストデータの保存や演奏録音が利用できましたが、容量が小さいためすぐにオーバーとなって困ったのですが、標準搭載ではなかったですがMDR（ミュージックディスクレコーダー）が付属品としてあり、3.5インチのフロッピーディスクを利用できたので、大変助かりました。
このMDRは２台あればコピーもできました。
あまりそういう使い方をする人は居ませんでしたが、アンサンブルなどで同じ音色が欲しい場合にもう一冊エレクトーンの楽譜を買ったり不便だったのでプロテクトのかかったフロッピーには悩まされたものです。

現在もYAMAHAは音色データにプロテクトを掛けていますが、そのような悩む生徒や講師のためにソングデータをプトテクトを掛けたまま別のディスクにコピーできる方法を提供しています。
しかし、この方法は付属マニュアルには解説されていません。
あくまで公ではない方法というスタンスです。

HSシリーズからの転機